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桜並木の家

心くばりのある住まい 大分に根ざす府内町家

あるときふと立ち止まって、「いい家だな」と眺める住まいに出会うことがあります。そのときに目を引くものは、建物でしょうか?佇まいでしょうか?ヒントになったのは、伝統を守る昔ながらの町家の風景。屋根が揃い、軒が揃い、格子が揃う…。それは町並みを揃えるというだけでなく、隣に住む人を気づかう心が生み出した美しい景観。そんな町並みを取り戻したい。その思いから、大分の地に根ざす『府内町家』が生まれました。家を建てる建築会社であることはもちろん、暮らしたいと思える美しい町並みを残していくことも大きな使命。だからこそ、日本ハウジングがご提案する住まいづくりには、道と家をつなぐアプローチ、訪れる人を迎えるエントランス、そして景観となじむ植栽まで、そのすべてが含まれています。府内町家が住む人の財産であるとともに、まわりの人たちを幸せにする町の財産でありたいと願っています。 そして今回、お話を伺ったのは日本ハウジングの住まいづくりに共感されたKさんご夫婦。「ずっと借家ぐらしでもいいかなと思っていたんですが、ただ忙しいだけの毎日でいいのかと。ゆっくりと日常と向き合って暮らす“安住の場所”がほしいと思ったのがきっかけだったんです」とご主人。そんなご夫婦の想いを描いた“安らぎの住まい”は、静かな里山のふもとに誕生しました。
  • ・ 植栽と枕木が玄関へと導くアプローチ。植えられた木々が年月とともに育っていくのも楽しみのひとつ。葉が茂り、色づくのも住まいの表情を変える。

  • ・ 軒を深く張り出すことで、住まいと一体感のあるデッキに。地面とデッキとの高低差を盛り土で埋め、なだらかに芝生とつながるよう傾斜を持たせた。縁に丸みを帯びた床板は、水ハケの良さはもちろん、足触りも心地よい。

・ 平屋建てのシャープな外観。外壁には横貼りした銀色のガルバリウムを使用し、水平ラインを描くことですっきりとした印象を生む。L字に配したデッキはもうひとつのアウトドアリビング。

家づくりを“楽しむ”喜び 平屋ならではの暮らしやすさ

耳を澄ませば鳥の声や緑の葉ずれが聞こえてくる、豊かな自然に囲まれたK邸。大きな引き戸の玄関扉を開くと、落ち着いた風情のある土間玄関が訪れる人を迎えてくれます。さらに土間の続きには、ご主人の希望されたロードバイクのメンテナンス兼トレーニングルームが展開。「図面にないことも、大工さんが建てながらどんどん提案してくれる。こうしたらもっとよくなるよ!って我が家の家づくりを設計士さんや大工さんが一緒になって楽しんでくれたのが嬉しかったし、頼もしく感じました」とご主人。ロードバイクを眺める横長の窓を設けた提案も、すっかりお気に入りの様子です。また、玄関から洗面・浴室、寝室、LDさらには和室へ、くるりと1本の動線で回れるのも平屋づくりならではの暮らしやすさ。壁には大分産と北海道産の珪藻土を配合し、独自に開発した自然素材100%の『湯布珪藻土』を使用。同じく大分県産材の無垢材を贅沢に使用し、清涼な空気が満ちる健やかな住まいとなっています。 「夏は窓を開け放すと家中の風通りがよくて、畳に寝転がるのが気持ちいいんですよ」と和室を案内してくださったのは奥様。深い紺色の襖と和紙の壁紙が空間にアクセントを生んでいます。リビングには薪ストーブがどっしりと構え、薪集めや火おこしもご夫婦で楽しんでいらっしゃるのだそう。「家が建つ前も楽しかったけど、建ってからはもっと楽しい。ここが私たちの“帰りたい場所”になりました」と笑うご夫婦です。
  • ・ リビングよりダイニング、キッチン、和室を眺めて。ダイニングテーブルと並んで両側から取り出しができる食器棚兼収納のオリジナルキャビネットを設けた。突きあたりの奥は書斎。

  • ・ 念願だった薪ストーブを前に談笑するKさんご夫婦。あえて天井の勾配を上げす、重心を低く置くことで大きな窓からの眺めに奥行を持たせたリビング。ひのきの床に陽だまりが広がる。

・ 風景を眺める書斎。作り付け書棚、カウンターは大工の手作り。

  • ・ 天井までを有効に使ったロードバイク・ルーム。床は三和土。

  • ・ 格子が外からの視線をさりげなく遮る土間玄関。

・ 新鮮な表情を見せる和室。小窓も風の通り道に。



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